鼻を失った科学者 【ティコ・ブラーエ】
おはよーございます。
みなさんティコ・ブラーエという天文学者をご存じでしょうか?
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この人はあのケプラーの師匠で、天文に関する様々な観測を
行った人です。
また、月のクレーターにはそれぞれ、
科学者の名前がついているんですけど
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この一番目立つ場所にあるクレーターに名前が与えられています。
そんな彼について少し書きたいと思います。
当時はどんな時代?
16世紀半ばに生誕したティコは、天文学ではホットな時代を生きました。
星が動いているのではなく、地球が動いているという
地動説を唱える学者がぽつぽつ出てきます。
有名どころで言うとガリレオ・ガリレイもほとんど同時期です。
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ティコの性格
激しい性格の持ち主で、学生の頃は喧嘩ばかりをしていました。
ある日、パーティーの最中に
「誰が優秀な数学者か」
について、口論になり
決闘します
そして
負けます
鼻が切り落とされます
鼻が無くなって恥ずかしくなったので
自分でつくりました
Wikipedia ティコ本人のものではありません
「さわってみろ」と、得意気に言いまわったようで
気味悪がられたそうです。
ティコの主張
天文学者としては優秀で、観測器具の正確さを求めました。
熱意も大変なもので、質も量もすさまじいデータを集めました。
しかし、彼は地動説を信じ切れなかったのです。
それは年周視差を観測できなかったからです。
年周視差を簡単に説明すると
・目の前に二つのものを置きます
・体を左右に傾けて見え方を比べます
・二つのものの距離や位置の”見え方”が変わります
もしくは
・右目と左目を交互に隠して景色をみる
・視界にズレが生まれる
つまり、地球が公転しているなら、夜空の星の見え方が
夏と冬で違うはずだ。
星から宇宙へ
といった具合です。
しかし、これは観測できなくても仕方ないほど小さなものなんです。
一番近い恒星の年周視差も0.76秒の
ズレしか無かったのです。
分度器の1度、2度の”度”を60分割すると”分”
さらに60分割すると”秒”という単位です。
270m先にある物体が1㎜ズレた
ことを観測する精度なので
相当難しいことがわかります。
ティコの最後
ティコは病気に倒れ、最後に弟子のケプラーを呼び寄せ
テ「どうかね、ヨハンネス、仕事はうまくいっているかね。」
ケ「はあ、とにかく資料がたくさんありすぎて、
何から手をつけてよいのか、空を眺めるひまもないくらいです。」
テ「うん、何から何までやらんでもよい。私の資料はみんなお前にゆずるから、
ゆっくり調べてみてもらおう。特にそうだな、火星の資料はおもしろいと思う。
ヨハンネス、火星だけでも完全に調べてみるといい。」
ケ「ありがとうございます。先生もゆっくりして早く病気を直してください。」
そしてティコの資料を受け継いだケプラーが
高校物理の教科書を席巻するほどの功績を残したのは
また別の話で!
最後に
ティコがつくった星座があります。
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春の日没後、頭の真上にあるかみのけ座です。
牛飼い座の近くにあるので、ぜひ探してみてください。
星座のクセがすごい。
でも、神話を知ると面白い。
ありがとーございました。