夜空の星、少なくない?【オルバースのパラドックス】
おはよーございます。
小学校で教えています。
みなさん、こちらの写真ですが
わーきれい
そうです。星空です。
街ではこんなに星が見えませんよね。
この光輝いている星たちは、ほとんどが恒星で
太陽のように自ら光を放っています。
しかし、ここで一つ質問です。
「星の数ってめちゃくちゃ多いはずなのに、暗すぎない?」
宇宙はめちゃくちゃ広い
宇宙には星がたくさんある
ならば地球から見える星はもっと多いのでは?
このパラドックスは
ヴィルヘルム・オルバース(1758-1840)によって提唱され、20世紀ごろになるまで多くの科学者を悩ませてきました。
今回は
「夜空の星はもっと見えて良いはずでは?」
というオルバースのパラドックスについて書いていきます。
1.宇宙の恒星の数
まず、私たちの住んでいる地球は惑星です。
一番近い恒星は太陽で、その周りをぐるぐる回っています。
これを太陽系と言います。
そんな恒星がたくさん集まった集団を銀河と言い、
私たちは天の川銀河にいます。
天の川銀河には、太陽のような恒星が
1000億個あるそうです。
もうピンとこないですね(笑)
さらに、天の川銀河以外にも銀河はあります。
アンドロメダ銀河が近所にあります。
宇宙には銀河が1000億個ほどあるそうです。
怖くなってきますね。
つまり、宇宙における恒星の数は
1000億個×1000億個 ほどあります。
0が22個続きます!
地球から見て、それだけの恒星が散らばっているなら
夜でももっと明るいはずですよね。
2.遠い星は光が弱いんじゃないの?
って思いますよね。
地球から星の距離が遠くなれば、星の見かけ上の面積が小さくなります。
簡単に言うと、遠くのものは小さく見える遠近法みたいな感じです。
実はこれは否定されています。
この画像にあるように、
遠くの星を見る時はその分、観測する空間は増えています。
宇宙は奥行きがありますから
・星のすぐ後ろにはまた別の星がある
・遠くの星の集まり(4)は近くの1つの星(1)に匹敵する
と考えることができます。
森の中心部に立つと、大小さまざまな木の幹によって
森の外が観測できません。遠くの木は小さく見えますが、量は多いです。
こんな感じ。
3.いずれは夜空が無くなる?
アインシュタインも証明できなかった説があります。
それは、
”宇宙は光速に近いスピードで膨張している”というものです。
銀河同士の動きを観察し、遠ざかるスピードに差があるぞ?というところから証明された法則ですが詳細は割愛します・・・
これを使ってこのパラドックスを打ち負かします。
宇宙が膨張しているということは
①過去は小さかったということであり、宇宙に誕生日があることを意味します。
②宇宙の端にある星が出した光は、真ん中あたりまで届かない
ということが言えます。
宇宙が誕生してから140億年が経ちました。
つまり、地球から140億光年より離れている恒星の出す光は
地球にはまだ届いていないんです。
宇宙には無限に近い恒星はありますが、
地球に光が届く恒星の数は有限なのです。
何十億年かしたら、地球に
たくさんの光が到着するわけですから
夜空がもっと明るくなるかもしれませんね!
4.まとめ
夜空が暗い理由について書いてみました。
このパラドックスが解決されるまでにもっともっと
いろんな仮説が成り立っては棄却されを繰り返してきました。
宇宙について魅せられた科学者が
つないできたバトンを感じるテーマなので
ぜひとも調べてみて下さい。
ありがとーございました。
参考