教員が運動会を休んでもいい?【有給休暇のとりやすさについて考える】
おはよーございます。
小学校で働いています。
以前、こんな記事を書きまして
最近、SNSで気になる投稿を見かけました。
「自分が働いている小学校の運動会と、息子の運動会の日が被ってしまった」
「仕事は休めず、とても辛かった」
とのことでした(原文通りではありません)。
非常に辛い思いをされたことでしょう。
これに似たケースも多いと思います。
それでも、私としては、
そんなに辛い思いをするなら休めば良いのに
と思ってしまいます。
そこで今回は
本当に教員は有給休暇を取りにくいのか
について書いていきたいと思います。
誰しもが、好きな時に有休休暇を
取れるようになって欲しいと思っています。
1.有休が取りやすい職業
これはあると思います。
具体的にはサービス・接客業などの
マニュアルがしっかりと用意されている仕事です。
(楽な仕事という意味ではなく)
大企業は特に、
ジョブローテーションもきちんと出来ており、
不測の事態に対する耐久度があります。
それに比べて・・・
教員はマニュアルこそありますが、
担任の先生しか知らない・出来ないことが多くあります。
なので、担任の先生となると非常に休みづらいです。
毎日子どもたちはトラブルが起きますし、
人間関係や最近の行動などを一番よく知っているので、
担任の先生以外の人が、代わりになるのは難しいのです。
2.教員は有給休暇を取れないのか?
そんな訳ありません。
有休は労働者の正当な権利であり、
労働基準法に明記されています。
極端な例を出すと、
自分の息子が登校中に事故に遭いました。
病院に行くので仕事を休みます。
と、当日にいきなり伝えたとしても
2週間後の〇日に、父親の3回忌があるので
お休みします。
と、伝えても休むことは可能でしょう。
つまり、教員だろうが
どんな時でも有休休暇を使うことができます。
では、
納得する理由が無いと休めないのでしょうか?
- 事故に遭ったのがペットの犬だったら?
- 祖母の3回忌だったら?
- 娘が高熱を出したら?
- 好きなバンドのライブに行くのは?
- 新作ゲームの発売日だったら?
- 有名人が主催するセミナーに行くのは?
休む理由が納得されるかなんて曖昧で、
判断する人によって違います。
それが本当かどうかの証明なんて
出来ませんし。
そもそも、有休休暇を取得する場合に
理由を答える義務はありません。
3.判断は自分
ハッキリ言って、先生が使う
「休みたいけど休めない」
は、間違っています。
「有休取って〇〇をしたいけど、休むためには引き継ぎの準備もしないといけないし、何より子どもとの関係がこじれてもよくないし、周囲に迷惑かけて煙たがれるのもいやだし、休まないでおこう。かける労力に対して見返りが悪いな。」
です。
左側の負担が重すぎてなかなか右に傾きません。の図
「休みたいけど休まない」
という判断を自分で決定しています。
適切なプロセスを踏めば確実に休めますし、
朝に体温が39℃だったら休むでしょう。
4.そうは言っても
僕自身、全然、有休とれてません。
引き継ぎ用意するのもめんどくさいし
若いくせに休みやがってって思われるのも嫌やし
ただ、意外と、1日休んだところで
何とかなります。
急な体調不良で先生が休むことなんて
よくあることでしょう。
一切の準備をしていなくても、それなりに
何とかなるもんです。
では、事前にちょっとでも準備して休むって
素晴らしい事じゃないですか?えらくないですか?
みんなが有休を使う文化になれば
・自分や家族のために時間を使いやすくなる。
・休暇の教員をサポートすることに慣れる。
・リフレッシュして生産性が上がる。
・”無理をしすぎない”空気が生まれる。
良いことづくめじゃないですか。
みなさんで有休をとって、そんな社会にしていきたいです。
労働で辛い思いをする教員、過労で亡くなる教員が
これ以上増えないように。
ありがとーございました。